“相場”という考え

 先日「これでいいのか、飛騨高山。。。」をテーマに

各界の著名人を招いて意見交換会が行われました。

 

この会は 俳人の黛まどかさん 作家の塩野米松さん 文化庁長官の近藤誠一さんが

呼びかけとなって 地域の魅力を掘り起し 将来に向けて豊かな暮らしを築こうと

シンポジュームを行っています。

 

この中で 近藤長官は初めての高山だったそうですが

想像した以上に景観が損なわれていると発言されました。

 

高山の古い街並みはたいへん大きな観光資源で

飛騨だけでなく日本を代表する観光地なのですが

テナント感が強く 昔の面影がなくなってきているとのお客様の声も聞こえてきます。

 

ちなみに ここ飛騨市古川町は高山市からわずか16キロ。

金森長近が高山よりも先に築いたまちで

東に武家屋敷、西に町民町を配し 

高山と同様 壱之町 弐之町 三之町といったように 

兄弟のように よく似ています。

 

でも明らかに違う点は ”相場くずし”という考えが今も根付いていること。

古川の街並みは飛騨の匠である大工さんによる建築が多いのですが

家主共々 相場を崩さないようにデザインや恰好を考えます。

観光目的ではない 静かな生活感漂う街並みが

訪れる人の心を豊かにしてくれるのだと思います。

 

古川町民がみんなで作り上げたこの街並みを

もっとたくさんの方に見ていただきたいものです。

 

 01古川_瀬戸川と白壁土蔵街【夏】縦01.JPG

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