冬の風物詩

昨日は当地 飛騨古川では『三寺参り』と云い
浄土真宗の中興の祖 親鸞上人のご遺徳を偲んで
町内にある西本願寺派の三ケ寺(円光寺・真宗寺・本光寺)を巡拝する
江戸時代から続く宗教行事です。

本堂を照らす三島屋さん手造りの大きな和ろうそくは必見
夜を徹してお勤めをされる必要性から生まれたとも云われています。

各お寺では今日の日の準備に大忙し、
しかも これだけの雪が降ると まずは大屋根の雪を落とすために
誰もいない本堂をドカドカに暖め 雪が屋根を滑って落ちるようにするのだそうです。

明治から大正、昭和初期にかけては
『あゝ野麦峠』という女工哀史にも出てきますが
長野での“糸ひき”の奉公を終え
正月は里帰りし、家族とともに過ごし
明けた15日に着飾って娘達がお参りしました。

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その当時、若い娘達が“居る”のはこの時期だけ。
青年たちはここぞとばかりに
「あの娘に逢いたい。会わせて欲しい。」と当日が
巨大なお見合い会場の様相を呈していたそうです。

その頃から
『嫁を見立ての三寺まいり  髪を結わせて礼参り』
と唄われるようになり
本来、厳粛な宗教行事であったものが
同時に華やかで“縁結び”の行事として
特にここ10年ほどは、より?有名になってしまったようです。

お七日夜の最後の只一日の行事ですが
ろうそくに照らされた瀬戸川は幻想的で雪国ならではの情緒があります。

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