いよいよ明日の気多若宮神社の例祭「古川祭り」の準備も大詰めとなりました。
今日は あらためて古川祭りのご紹介をしたいと思います。
その昔、豊臣秀吉の命により飛騨を平定した金森氏によって
京文化の影響をうけて基礎が造られた古川の町は
天領となると江戸の文化が流れ込み
「京の雅」と「江戸の粋」が調和した町人文化が栄えていきました。
3月第一日曜日
抽選祭と呼ばれる 祭り当番を決めるくじ引きからこの祭りの準備は始まります。
8年に2回のまわり順で『屋台主事』と『起こし太鼓主事』が決められ
それぞれの主事の取り決めにより 動き出します。
当番会所では献酒がずらりと並び
酒処、古川だけあって
この古川祭り両日だけでなんと約1万本のお酒が動きます。
各屋台組では祭ばやしの練習に 屋台の飾りつけ
各家庭では道路に面した窓には簾を吊り
玄関には麻暖簾や垂幕をし 19日を静かに待つのです。
毎年4月19日の試楽祭。
うっそうとした杉木立の中に立つ気多若宮神社にて厳粛な神事が行われ
闘鶏楽のカンカコカンが鳴り響く中 御神輿へ神遷しが行われ
行列の準備が整います。
祭礼を華麗で壮厳なものにする祭り屋台は
古来より各地で活躍した『飛騨の匠』の技、商人の財力、
そして何といっても町人の心意気により作られました。
現在は9台の屋台、
内2台はからくり人形が施され 1台は子供歌舞伎の縁舞台となっております。
また 屋台の背後に下げる120合ほどある見返りの中には
前田青邨(麒麟台)や堂本印象(清龍台)など一流の画家の作品もあり
見ごたえがあります。
古川町が誇るこの「動く陽明門」は日が落ちると共に提灯が灯され
お越し太鼓へと続いていきます。
明日へ続く・・・