過日アドバイスにお越しいただいたセレブ3人娘さんからのご指摘を受け
当館におけるジビエ料理の位置づけを再確認するべく
ジビエを含めた自家製モノに強い
友達みっちゃんの“リトルパイン”へと雪のない東海北陸道を駆けました。
それまでのコンセプトとしては
和懐石に違和感無く取り込む“飛騨ジビエ”を目指し
約10品で構成される料理の
例えば「焼き物」や「酢の物」などとしての
よく言えば“調和のとれた”
悪く言うと“押し出しのない”ものでした。
在京の本物を知る方達からは
「遠い田舎に求めているものではない」
「在郷っぽいスタイルながら和食屋さんとしての一味の違いを強調した方がよい」
と率直なお言葉を頂戴したので
基本的な考え方から再構築することにしたのです。
とはいえ、まずは。まずは。
“研究”と称して
みっちゃんのお父様に『猪のすきやき』の準備をお願いし
昼時を見計らっての勉強会でした。
農林水産省所管の
『民宿のおかあさん100選』
に選ばれたリトルパインをお邪魔するのもご馳走になるのも
2年ぶりくらい。
以前もほとんどが自家製で「すごいな~」と思っていましたが
まさに今、時代の風もそちらへと吹き
当館でも行く行くはその世界に少しでも近づきたいと真剣に思う今回は
余計に得るものと感動がありました。
ここに写っている食材の中で“みっちゃんち自家製”でないものは一つ!
どれだか判りますか?
この後も鹿刺や自家製野菜のコロッケなどなど続けざまにお出しいただき
味覚も心もふくよかに満たされた時間でした。
これらはみちよパパの永年の蓄積で
私たちが簡単においそれとは真似できるものではありませんが
とりあえず今回は水はけの良くない当館の山裾の畑の一部で
“自家製わさび”を栽培しようと心に決めました。
当館でリトルパインさんのような食材構成を完成できたら
私の中での宿の理想系としては8割以上組みあがったことになることでしょう。