弥生のお献立

昨日は、月初めの(スタッフによる)料理勉強会でした。

当館では
夕食は毎月、朝食は季節(3ヶ月)に一度(本当は朝食も毎月が望ましいのですが・・・)
献立を大幅に変更させていただきます。

料理勉強会とは
調理場スタッフによる、接客をはじめ(任意参加の)バックヤードも含めたスタッフへの
新メニュー披露会です。

そこでは、主だったものの試食も含めて
全体の献立の説明と
先月の振り返り(お客様の“生”のご評価をキチンとしたかたちで検証する)
を中心に行います。

料理の好評不評は日々の営みでも誰かれとなくキャッチボールをしておりますが
やはり公式?の場で、単なる「良かった悪かった」を超えたお話をすることが
調理場スタッフにとっても、よい肥やしになっているようでございます。

時には、耳の痛いことも言ったり聞いたりしなければいけないのですが
それを自由に出来る社風(宿風?)が何より大切だとも思っております。

当館での(というかどこもそうなんでしょうが)
献立の組み立ては
季節の“ハシリ”と“旬”の食材と
皆様が期待されるであろう(飛騨牛などの)“時知らず”の食材を横目に見ながら
テーマ(コンセプト)を決めます。

今月のテーマは。。。。

大変判りやすい『雛祭り』

(千利休居士が発案された懐石の流れを汲む)現代の日本料理は
他の国の料理と違い、「メインディッシュとそれを盛り上げる脇役たち」の構図ではなく
最初の前菜から、〆の飯汁、水の物に至るまで
流れるようなバトンタッチをしながら
心地よくも、食べ終わった後に“トータル”として満足のいく品々を出していく、
というのが本道(だと思っております)。

また、洋皿と異なり、カラダ(料理)だけでなく、衣装(器)も存分に活かして
季節感を楽しんでいただけるよう努めるものです。

そういう意味では、少し安楽的短絡的なきらいもありますが
前菜に“貝合わせ”や“雛香合”を器に使ったり
菱餅にアレンジした胡麻豆腐やちらし寿司など
「可愛らしさ」前面!の今月のラインアップでございます。

本来は写真でご紹介するのもよいのでしょうが。。。。
おいでになった時のお楽しみ・・・ということにさせていただきます。

余談ですが、当館の料理長は『漢字好き』で
当用漢字になっていないような旧字を使ったりすることもあります。

私含めて、特殊分野の漢字検定があれば、かなり好成績が残せそうなくらい
鍛えられております。


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