つるし柿に秋を感じます

当館の駐車場にある大きな柿の木には
今年もたくさんの実がなりました。

こうして 軒に吊るし 庭を眺めると
少しずつ木々の葉も色づき 秋を感じます。

柿といえば 思い出すのがこれ
「柿食えば、鐘が鳴るなり 法隆寺」
そう、正岡子規の有名な一句ですね。

明治28年10月に正岡子規は、奈良へおとずれ
この句を詠んだと言われています。

子規は日本新聞社の記者で、日清戦争に従軍しました。
無事任務を全うし帰路につくのですが その途中で喀血。
重い病にかかってしまったそうです。

松山に帰郷した後、友人の夏目漱石の下宿で静養していましたが
どうしても東京に行きたいということで
帰路の途中に立ち寄った場所がこの句を詠んだ奈良。

1日目は奈良市街を散策し、興福寺、大仏殿のある東大寺、春日大社を参拝
2日目に法華寺 、西大寺、垂仁天皇陵、薬師寺、唐招提寺
そして3日目に、法隆寺 、竜田川を訪れたのでした。

正岡子規が法隆寺を訪れた10月26日。

「柿食えば、鐘が鳴るなり 法隆寺」

彼がこの歌を詠んだことに因んで、この日は「柿の日」に制定されています。

奈良での観光は、正岡子規の最後の旅行でした。
その後、病状は悪化し、明治35年9月35歳の短い生涯でした。

読書の秋。。。でも私はやっぱり食欲の秋かなぁ。。。