今、これから、私たちにできること

今回の未曾有の災害でご逝去なされた方々に 
改めて謹んで哀悼の念を捧げます。
未だその渦中におられる被災者の皆様方には 
及ばずながらも心ばかりの支援をさせていただきたく存じます。
また、ご救助ご支援活動に邁進されておられる方々には
衷心より感謝申し上げます。

今日は3月の雪で 一面真っ白な飛騨地方でございますが
おかげさまで 当地は目立った被害もなく 
普段通りの生活を出来ることに感謝しております。

テレビで放映される被災された国土とは、
地続きであるにもかかわらず にわかに想像できないのが本音で
心を喪に服し“不謹慎”にならないよう 周囲との空気をあわせながら 
日々を送っていらっしゃる方も少なくないと思います。

こんな中、まだまだ災害は収まるどころの事態ではなく、
被災地以外での影響も 各方面に徐々に深く広く
進行していっているのではないでしょうか。

今、私たちにできること。。。。

素人が知識も脈絡もなく被災地に押し寄せるわけには行きません。
節電をする、倹約をする、募金や物資供出の協力をする、
場合によっては私どものような宿泊施設を一時的な落ち着きの場として提供する、

短期的にはどれも可能なことで、
心を尽くし 協力をしていきたいと思っています。

しかしながら、この心と国土の復興には、
想像もつかないような負担と変革が生じることは間違いありません。

そして相当に長い期間を要することも。。。

そんな中で、私たち、観光目的を主体とする宿泊・料飲施設は
『不要不急』の分野として直接的な復興のお役に立たないばかりか
それを利用することが“不謹慎”なことであるとされることもあるかと思います。

実際に、既にかなりの影響を肌身にしみて感じております。

その昔、交通機関の発達していなかった頃の宿屋というものは
旅人にとって本当に安息の場であり、
英気を養う場であり、
次へと進む糧となった場でありました。

戦後、物理的にも空間的にも豊かになったことによって
それは多分に娯楽の趣旨へと移ろい、
贅沢で華美なものに変遷してきたことは否めませが
自分を取り戻すために出かけたり 
明日への新たな一歩を踏み出すきっかけになったりと
往時のままにあることも揺るぎないことです。

当館のスタッフは 
お人の心に触れたいと思う者や、フルタイムでは働けない者、
心身に障害を抱えている者なども含め
50人近くが仕事をシェアさせて頂きながらやってまいりました。

これから益々お客様が減少することは当然でしょうし、
これに抗うわけにも参りません。

しかし、私たちには日々の糧を得て、
ご縁を頂いたスタッフさん達の生活を保障し、
この国の再興の一助となる責務があります。

これからの長い道のりに向けて 
今、私たちができること。。。

必要火急な業態にかえることも一つかもしれません。
また、事業を休止することも一つかもしれません。

でも。。。

何とか営みを続けていくことで
ご縁のある皆様方に癒しと安らぎを
これからもおわけ出来るという貢献もあるのでは思っております。

当館にも、今回罹災された地からご贔屓にしていただき、
繁くお越しになられるお客様方がいらっしゃり
そのお顔が目に浮かびます。

そして、そのような方たちを含め、復興の目処がつき、
ひとときを過ごしていただけるような時が来たときに
私たちも天命と本懐を感じられるものと信じています。

今、私たちにできること。。。

被災者の方々に僅かばかりでも継続的にお役に立てることを考えました。

【義援金プラン】
このフレーズによってご予約を頂戴することについては
個人的には便乗の匂いが拭いきれず 踏ん切りがつかない部分もありました。

。。。が、やることに決めました。

清貧の気質が求められ、一丸となって再建に取り組むべき中であっても
人には安らぎが必要なはずです。

その安らぎの場の一つとして、ひとときの癒しをお裾分けさせて頂きつつ
私たちとしてできる限りの、そして継続してできる協力をと思ったとき
今の段階ではこれしか、やはり思いつきませんでした。

このプランを通して、風化させることなく
被災地のご支援を僅かずつでも継続させていただくことができ
また、ご利用いただいたお客様には今まで通りに
宿屋の本分としての安らぎの中で英気を養っていただくことが出来れば
本望でございます。

http://www.489pro.com/asp/489/menu.asp?id=21030026


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